資金繰りのコツ

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売上が伸びているのに、資金繰りが楽にならない。
儲けたお金はどこに消えたのか?

このようなことにお悩みの経営者の方も多いと思います。
会計上、利益が出ているのに資金繰りが苦しい。何故でしょうか?

この理由は、「発生主義」という会計処理の仕方にあります。
もし、現金主義で会計処理を行えば、売上は入金の時に収益として計上し、経費は現金を支出した時に費用となります。この場合は、会計上の利益と現金残高は大雑把に言えば同じになります。
ところが、現実は、発生主義で経理処理を行っているため、売上は入金の有無にかかわらず、原則として商品等を引き渡した時に売上に計上されます。また、経費も出金の有無にかかわらず、原則として発生した時に経費として計上されます。
従って、売上マイナス経費で算出された利益は、現金の有り高に必ずしも一致しません。

資金繰りが苦しくなるのは、前述したように発生主義による会計処理で、資金の回収と出金にズレが生じるためです。


「図1」を用いて説明します。
仕入れた材料を用いて、商品を生産し、その商品が販売されて、売掛金が回収されるまでの期間の合計日数(生産日数+在庫日数+売掛日数)
から仕入れた材料の支払いまでの期間(買掛日数)を差引いた差額の期間(図1では2ヶ月間)は資金不足になります。
この期間が長いほど、資金繰りは苦しくなります。
つまり、生産日数・在庫日数・売掛日数が長いほど、買掛日数が短いほど、資金繰りは苦しくなります。


そのため、「運転資金」として銀行から借入を行って支払いに充てることになります。売上が拡大しても、その回収が仕入れの支払よりも
遅いためにいつまでたっても資金繰りが楽にならないといった事になってしまうのです。

 

また、設備資金等の固定資産投資を行うと、資金繰りは苦しくなります。
固定資産投資では、お金は建物や機械装置に投下されて、減価償却費という会計処理によって、その回収に長い期間がかかります。
さらに、売上が伸びないのに、給与や家賃等の固定的な経費が増加する場合にも、資金繰りを圧迫することになります。

 

次に、もう少し具体的に企業の損益計算書と貸借対照表を使って説明します。(図2)
貸借対照表は、見方を変えると、右側は、お金の「調達」を示し、左側は、お金の運用方法を表わしています。

さらに、図2の黄色で塗った部分である、売掛債権(受取手形と売掛債権)と在庫の棚卸資産と買掛債務(支払手形と買掛金)の3つを
ひとつにまとめて「運転資金」とします。

式で表わすと、運転資金=(受取手形+売掛金+棚卸資産)−(支払手形+買掛金)

図2の例で言えば、(500+100+300)−(100+200)= 600

そうすると、お金の「調達」方法は、@借入金、A資本金、B利益剰余金の3種類になります。
一方、お金の「運用」は、@現預金、A運転資金、B固定資産(設備等)の3種類になります。

従って、単純に言えば、お金を増やすには、利益剰余金を増やすことと、運転資金と固定資産を減らすことになります。

図3で言えば、利益を100増やして、運転資金を300減らした結果、現預金が400増えています。

 

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